2017年度の試験に合格した私ですが、すぐに開業に踏み切ることはありませんでした。
試験突破だけを考えてやってきたので、開業についてはまだよく考えていなかったんですね。
しかしその後、行政書士という職業について調べれば調べるほど、やってみたい気持ちは強くなっていきました。
行政書士に関しては、「食えない」などのネガティブな声がよく聞かれます。
それでも私にとって行政書士は、さまざまな人や業界と関わることができ、さまざまなビジネスのアイディアを活かせる楽しい仕事に思えたのです。
一方で、試験に受かっても簡単に行政書士になれるわけではないことも知りました。
安くない入会金や事務所の問題です。
さらに、経営者になるわけですから、それ相応の知識や計画も必要でしょう。
そんなわけで、しばらくは仕事を続けながら、開業に向けた勉強を進めていくことにしました。
そして2018年秋、いよいよ開業に向けて動き出すことに!
ここから、私の開業に向けた動きを時系列で記していきたいと思います。
私自身の備忘録でもありますが、今後開業を目指す方の参考になれば幸いです。
(まだ開業したわけではないので、挫折したらその時はごめんなさい^^;)
事務所どこにするか問題
行政書士になるには、業務を行なうための事務所を持たなければなりません。
最初から事務所を借りられればいいのですが、私にはコスト的に厳しいと考えました。
そこで最初は、自宅アパートの一室を事務所として登録しようと計画。
アパートの事務所使用については、大家さんの承諾が必要です。
そこでアパートを管理する不動産屋さんに相談してみると、大家さんに掛け合ってくださり、無事承諾が得られました。
開業資金問題
開業に際しては、行政書士会への入会金など、まとまったお金が必要になります。
登録する都道府県や支部によって金額は異なりますが、私の場合は入会費用として合計46万円あまりが必要とのことでした。
(半年分の会費前払いなどすべてを合わせた金額。私が住む静岡県は高い方だと思います。)
もちろん、必要なのは入会費用だけではありません。
事務機器の購入資金や開業後の運転資金、軌道に乗るまでの生活費も必要でしょう。
そう考えると、開業はかなりの覚悟が求められますね。
私の場合は、多少の貯蓄はあるものの、開業後を考えると心もとない状況でした。
近隣の行政書士に相談に行ってみる
行政書士の仕事について本で勉強してはいたものの、地域の実情はまったくわかりませんでした。
そこで、思い切って近隣の先生に電話をし、面会を依頼。
先生は快諾してくださり、事務所にお邪魔することになりました。
当日は、第一線で活躍される先生ならではの貴重なお話をたくさん聴くことができました。
行政書士としてやっていくための覚悟や、近隣で需要の多い業務などについてです。
最後には、「とにかく始めることが大切。わからないことは教えてあげるし、なんとかなるよ」と言ってくださり、勇気が出ました。
役所に相談に行ってみる
次に私は、役所に創業の相談をしに行くことにしました。
創業融資や補助金の制度があると聞いたからです。
担当部署の方は親切に応じてくださり、創業支援制度を一通り教えてくださいました。
とくに気になったのは、創業者向けシェアオフィスの存在です。
なんでも、創業から最長3年間、光熱費込み月2万円弱で利用できる施設があるとのこと。
さっそく内覧させてもらい、「ここで開業しよう!」と決意しました。
オフィスには他士業の先生も入っておられ、私にとっては願ってもない展開でした。
政策金融公庫の相談会に行ってみる
役所の方が、ちょうど近々、政策金融公庫の融資相談会が開かれることを教えてくれました。
融資を検討中の私は、迷わず参加することに。
創業計画書を持っていくと話が早いということで、生まれて初めて創業計画書を書いていきました。
創業計画書には、開業後の売上げ予測を記入する箇所があります。
開業直後の売上げ・軌道に乗ってからの売上げをそれぞれ記入するのですが、これが難しいんですね。
とくに固定客を持たずに開業する私にとっては、まったく数字の予想が立ちません^^;
結果的に、完全なる希望的観測に基づいて受注件数、売上げ金額などを記入していきました。
当日相談にいくと、やはりツッコまれましたね、そこが。
どうして何のパイプもないのに、その件数を受注できると言えるのか?と。
はい、ごもっともです。笑
アドバイスとして、詳しく市場調査をして数字を出すこと、そしてそれを実現するためにどんな行動をしていくのかを具体的に書くよう教えられました。
良い創業計画は、融資を受ける、受けないにかかわらず、事業の成功には不可欠とのこと。
それを知れただけでも、相談に行ってよかったと思いました。
まとめ
開業に向けて、まず各方面に相談に行ったのはとても良かったと思います。
本を読んでもわからないリアルな情報を知ることができ、モチベーションも高まるからです。
次の記事では、行政書士会への申請手続きに入っていきます。