2022年、LECから待望の肢別過去問題集が発刊されました。
この記事では、本書を詳しくレビュー。
『合格革命』の肢別本とも比較していきます。
(なお本書は東京リーガルマインド様よりご提供いただきました。)

『出る順行政書士 肢別過去問題集』の特色

『出る順行政書士 肢別過去問題集』は、2022年が初版となるLECの問題集。
全2500肢を一問一答形式の問題として編集してあります。

問題は、過去30年以上の本試験問題から厳選した選択肢に加え、民法については改正民法に対応したオリジナル問題を収録。
充実した内容といえるでしょう。

見開き完結型の見やすい紙面

出る順行政書士 良問厳選 肢別過去問題集

本書は、全ページが見開き完結型。
左ページには問題、右ページに解答・解説が配置されています。

高い機能性

本書は問題集としての高い機能性を持っています。

  • 各問題は重要度ランクを表示(A~C)
  • 出題元の過去問情報を記載
  • 各問題に3回分のチェック欄
  • 解説の重要部分は赤文字
  • 項目ごとに『合格基本書』の対応ページを記載
  • 章ごとに講師からのワンポイントアドバイス

章立ては『合格基本書』に合わせてあるため、シリーズでそろえると便利です。

赤シートが付属

出る順行政書士 良問厳選 肢別過去問題集

本書には赤シートが付属。
解答を隠しながら解き進めることが可能です。

ただ、正しい肢の解説が全て「そのとおり。」で始まっているため、答えを隠しても分かってしまうという指摘も。
確かにここは改善が必要かも知れません。

専用アプリも用意

書籍と同じ2500肢を完全収録したアプリがあり、読者は無料で利用可能です。
(書籍内にアクティベーションコードが載っています)

本書は1,000ページ近くあり、電車内などで読むのは難しいかもしれません。
アプリであればスマホ等でも学習できるので、スキマ時間が活用できそうです。

『合格革命』との比較

これまで肢別本といえば『合格革命』が定番でした。
今後は本書も選択肢に加わり、受験生としては嬉しいですね。

問題数はほぼ同じですが、以下の違いがあります。

出題元の表記

『合格革命』は過去の出題年を全て列挙。
各肢がどれほどの頻度でいつ出題されたかがわかります。

一方本書は、出題元を1つだけ表記。
出題頻度の分析はできません。
ただ、重要度(A~C)の表示があるため、取り組む優先度の判断は難しくないでしょう。

問題文の下線

『合格革命』は問題分の重要ポイント(正誤判断のキーワード)に下線が引いてあります。
一方本書は、問題文の下線はありません。

個人的には、下線というヒントを元に解いてしまうと実力が付かないと思うので、本書の方がいいと考えます。
最初は難しいかもしれませんが、ヒントなしで解けるようになれば自信につながるでしょう。

テキストとのリンク

『合格革命』はテキストとのリンクが掲載されていません。
一方本書は、項目ごとにテキストの関連ページを表示してあります。

『出る順 合格基本書』を使用している方は、本書を使うのがよいでしょう。

価格

本体価格は本書の方が少し安いです。
専用アプリも使えるため、お得感はLECの方が強いです。

まとめ

ついにLECからも人気の肢別本が発刊されました。
『合格革命』と似た構成ではありますが、ところどころに異なる特徴も。
本書を使って弱点を見つけたり、実力の底上げを図っていくことができるでしょう。