行政書士試験では、「情報の一元化」が大切だとよく言われます。
必要な情報を1か所に集約させることにより、いつでも参照できるようにするということです。

この「情報の一元化」なんですが、やり方は人によって大きく異なります。
パターンとしては大きく分けて2つ。

  • テキスト・六法に直接書き込む
  • まとめノートを作る

このどちらかが多いと思います。

私はノートを作ることにして、とても役立ちました。
しかし中には「ノートはまったく必要ない」という人もいます。

この記事では、まとめノートを作ることのメリット・デメリットを考え、作るとしたらどんな作り方が良いのかをご提案したいと思います。

まとめノートを作るメリット

まずはノートを作ることのメリットから考えていきます。

ノートを作る過程で理解が深まる

ノートを作るには、学んだ内容を自分なりに噛み砕き、整理しなければなりません。
テキストや問題集の解説を丸写しするだけでは、書く意味がほとんどないうえ、時間がかかり過ぎるからです。

結果として、ノートを作る作業そのものによって理解が深まっていきます。

自分でまとめた情報なので、あとから見たときに理解しやすい

「情報の一元化」は、のちのち参照するために行ないます。
自分でまとめたノートであれば、あとから参照したときにも理解しやすいでしょう。
自分が理解した過程が記されているからです。

ブラッシュアップしていくと、直前期に最高の復習ノートになる

ノートは一度作ったら終わりではなく、本試験までのあいだにじっくりと育てていきます。
加筆したり、重要な所にチェックを入れることにより、ブラッシュアップしていくのです。
そのようにすると、まとめノートは直前期に使える最高の復習ノートになります。

私自身も直前期や試験当日は、おもにノートを復習することで最終チェックを行ないました。

まとめノートを作るデメリット

まとめノートを作ることにはデメリットもあります。
実践するかどうかは、デメリットも考慮したうえで決定しましょう。

作るのに時間と労力を要する

一番のデメリットがこれです。
試験範囲はとても広いので、まとめノートを作るとなるとかなりの時間を要します。

行政書士試験用の基本書はすでによく整理されているため、わざわざ自分でまとめ直す必要はないと考える人もいます。

丸写しになる可能性がある

内容をうまく噛み砕くことができないと、テキストの丸写しになってしまう可能性があります。
しかし丸写しをしても学習効果はあまりなく、貴重な時間を浪費することになりかねません。

間違えて書いたことが訂正されないリスクがある

一度まとめノートを作ると、その後はノートを積極的に参照するようになるでしょう。
そうすると、最初にノートを作るときに情報が間違っていた場合、訂正される機会がないというリスクがあります。

たまたま問題演習をしていてノートの間違いに気づけば良いのですが、そうでなければ最後まで間違った理解で突き進んでしまう可能性があるわけです。

ですからまとめノートを作る場合には、ある程度は理解できてから作るようにし、正確性に十分注意しなければなりません。

ノートを作るなら、こんな作り方がおすすめ

以上のメリット・デメリットをふまえて、もしノートを作るのであれば、作り方にもこだわりましょう。
ここから、ノート作りをするうえでのポイントをいくつか挙げておきます。

全体像をつかんでから作る

ノートはテキストの丸写しではなく、要約しながら書きます。
自分で整理しながら書くには、内容を理解している必要があります。
ですから、まずは基本書や参考書で全体像をつかみ、ある程度理解することに集中しましょう。

私の場合は、『合格革命 行政書士基本テキスト』と『よくわかる』シリーズ(行政法と民法)を2回ずつ読んでからノートを作りました。

最初はなるべくシンプルに書く

一度まとめノートを作ったあとは、学習の依りどころとして参照するようになります。
その後に学んだ付加的な情報も書き加えていくでしょう。
直前期には、絶対に覚えたいところにマーカーでしるしをしていきます。

ですから、最初にノートを作るときには、あまり色を使わずシンプルに書くようにしましょう。
余白も残しておくようにします。

さらに詳しい作り方・活用法

まとめノートの作り方や活用法に関しては、お伝えしたいことがまだまだあります。
それらについては、以下の記事で紹介しています。

またnoteでは、私が自作したノートの画像データを公開しています。
(データはダウンロード可能です。)

よければ参考になさってください。

ノートを作るか作らないかは、あなた次第です

今回は、まとめノートを作るメリット・デメリットをお伝えしました。

他の合格者に聞いてみても、ノートを作った人もいれば、作らなかった人もいます。
私の場合は、「自分でまとめ上げたほうが徹底的に理解できそうだ!」との思いからノートを作りましたが、考え方はいろいろあるでしょう。

ノートを作るか作らないか。
あなたは、どうしますか?