自由国民社『よくわかる行政法』、『よくわかる民法』などの『よくわかる』シリーズは、受験生に人気の定番参考書ですよね。
私は『合格革命 基本テキスト』で勉強したあと、理解を深めるために使いました。

この記事では、『よくわかる』シリーズの特徴や使用した感想をレビューしていきたいと思います。

『よくわかる』シリーズは、文章主体で書かれた参考書

一般的に各社の『基本テキスト』は全科目を1冊に収めているため、図表を使って簡潔に書かれていることが多いですよね。
コンパクトにまとまって良いのですが、初学者には理解しにくいところも出てきます。

その点『よくわかる』シリーズは、図表も適宜使用しつつ基本的には文章で説明する参考書となっています。
紙面はこんな感じです。

よくわかる行政法の紹介 よくわかる民法の紹介

図表もありますが、文章が多いですよね。
二色刷りで、重要なところは青文字になっているのでわかりやすいです。

『よくわかる』シリーズは確かによくわかる

私はおもに『よくわかる行政法』と『よくわかる民法』を使用しましたが、どちらもよくわかりました。
なぜわかりやすいかというと、考え方のプロセスが書かれているからだと思います。

いわゆる『基本テキスト』の場合は紙面の都合上、図表を使って知識を整理し、簡単な説明を加える形になっています。

一方の『よくわかる』シリーズは科目ごとに分かれていて、ページ数も多いんですね。
たとえば『よくわかる行政法』は416ページあります。

そのため、一つ一つのテーマに対して十分な解説がなされています。
ただの説明ではなく、どうしてそのような法律になっているのかという理由まで書かれているんです。

さらに、「ちょっと納得いかないですが、こういうルールになっています」など、読み手の気持ちになって書かれているところもあるので、感情的にも理解しやすい思いました。

『よくわかる』シリーズの内容構成

『よくわかる』シリーズは内容構成もわかりやすくできています。

まず、各テーマの冒頭には「学習ナビゲーション」というコラムがあり、そのテーマを学習する上で押さえておきたいポイントが書かれていいます。

内容は文章を中心に適宜図表が用いられますが、注釈にちょっとした追加情報や説明が書かれているのも助かります。
ところどころに「ここが狙われる」などのコラムがあるので、授業を受けている感覚で勉強できるでしょう。

各章の末尾には関連する過去問がいくつか掲載されており、学んだ内容をチェックすることができます。
行政書士試験以外の過去問も掲載されており勉強になります。)

ほかにも理解しやすくする工夫があります。
たとえば『よくわかる民法』では、一般的な物権→債権という順番にこだわらず、あえて一部前後する章構成をとることにより、無理なく理解できるようになっています。

『よくわかる』シリーズおすすめの使い方

私の場合は、『合格革命 基本テキスト』を2回通り読んだあとに「よくわかる」シリーズを2回通り読むことで基礎を固めることができました。

その後、『よくわかる』シリーズを読みながら自分なりにノートにまとめていく作業をしました。
『よくわかる』シリーズは文章主体で書かれているので、それを読んで理解しながら自分で図表を作っていく感じです。

ここまでやると、基礎知識はかなり整理されてきますよ。
ただしかなり時間がかかるので、実行するにはそれなりの覚悟が必要です。

ちなみに私は『よくわかる憲法』と『よくわかる会社法』は半分程度しか読みませんでした。
憲法は読まなくても理解できたため、会社法はほぼ捨てる戦略だったためです。

まとめ

『よくわかる』シリーズは、評判が良いだけあって確かに理解しやすい参考書でした。

1冊ものの基本テキストに『よくわかる』シリーズを加えることで、基礎をしっかり固めることができると思います。
時間があるかたは、『よくわかる』シリーズをノートにまとめて”オリジナルの基本テキスト”を作ることをおすすめします。