行政書士試験に向けて勉強をしていくなら、しっかり戦略を練る必要があります。
やるべきことが膨大だからです。

でもその前に!まずは試験対策全体の方針を立てておきましょう。
科目ごとの戦略も必要ですが、まずはどのぐらいの点数を狙っていくか、大まかな方針を決めておくというわけです。

方針はおもに、高得点合格を目指す方針と180点合格を目指す方針の2つに大別されるでしょう。
この記事では、まずそれぞれの方針について検討した後、私自身の考えをお伝えします。

方針A)高得点合格を目指す

まずは、じっくり腰を据えて高得点を目指す方針についてです。
(目標としては250点ぐらいでしょうか。あくまで目標ですが^^;)
多くの受験生はこの方針で戦略を立てることになるでしょう。

高得点合格を目指すことのメリットは、

  • 試験範囲全体をよく勉強するため、どこから出題されても得点できる
  • 高い目標点を定めて準備しているため、本番で思ったよりできなくても合格する可能性が高まる
  • 合格後の進路(他資格への挑戦や開業)に向けた土台をしっかり据えられる

などが挙げられます。
一方、高得点合格を目指す方針のデメリットは、

  • 試験範囲全体をしっかり勉強するため、時間がかかる
  • 完璧を目指すあまり、不必要に細かい論点まで勉強してしまう可能性がある

といったことでしょう。

合格の可能性を少しでも高めるのは資格試験の基本ですが、この方針を取った場合にはバランス感覚をもって勉強する心がけが必要になります。
細かい論点に時間を掛けすぎず、全体を俯瞰して合格に結びつく学習をしていきましょう。

方針B)180点合格を目指す

こちらは、あえて高得点は狙わず的を絞った学習で合格を目指す方針のことです。
おもに時間が限られた受験生がこの方針を取ることが考えられます。

180点合格を目指すメリットは、

  • 時間をかけずに合格できる可能性がある
  • 出題傾向分析力・効率の良い勉強法が培われる

などが挙げられます。
一方、180点合格を目指す方針のデメリットは、

  • ある程度ヤマを張っているため、ヤマが外れると得点できない
  • もともとギリギリを目指しているため、本番で思ったよりできないと不合格の可能性が高まる
  • 合格後の進路(他資格への挑戦や開業)に向けた土台が弱い

などが挙げられます。

出題傾向を分析して重要論点に力を入れるのは大切ですが、ヤマがハズれたときの結果を覚悟しなければなりません。
とくに独学の場合、出題傾向の分析は容易ではありません
スクールの模試を受けるなどして、分析力を補うようにしましょう。

どちらの方針を取るべきか?

以上をふまえて、どちらの方針を取るか決定していきましょう。
私としては、せっかく合格を目指すのですから高得点合格を目指すのが良いと思います。
合格可能性は少しでも高いほうが良いですし、合格後も役立つ知識が身に付くからです。

「この分厚いテキスト全部を理解するんだ!」という意気込みで勉強すると、やる気が出てきますよ^^

もちろん実際の試験では、多くの受験生が得点できず合否に影響がない問題(いわゆる捨て問)も出てきます。
不必要に手を広げないことも大切なので、その点には注意しましょう。

また、当初は高得点を目指していたとしても、本試験が近くなったときの状況によっては特定の分野を”捨てる”など、潔い方向転換も必要になります。

一方で受験生のなかには、試験までに取れる勉強時間が極端に少ないという人もいるでしょう。
たとえば初学者で本試験まで3か月しかないとしたら、高得点を目指すのは現実的ではないと思います。
そういうかたは180点合格を目指して、重要論点にしぼった学習が大切になるでしょう。

その場合には不合格のリスクも高まりますが、時間が限られている場合はある程度「ダメ元」という態度も必要だと思います。

まとめ

高得点を狙ってしっかり勉強するか、ギリギリ合格を狙って効率良く勉強するか、方針は決まったでしょうか?

今後の記事では、多くのかたが取るであろう「高得点狙い」の方針を前提として戦略の立て方を考えていきたいと思います。