『ケータイ行政書士』は、三省堂が発行する行政書士試験教材のシリーズです。
シリーズ全体の特色は、必要な知識をミニマムにまとめ、反復学習によって合格を目指すというもの。
今回は、基本となる『ケータイ行政書士』(以下、テキスト)と『ケータイ行政書士公式ガイド』をレビューしたいと思います。
目次
『ケータイ行政書士』テキストの特色
『ケータイ行政書士 学習初日から試験当日まで』は、シリーズにおける基本テキストという位置づけです。
その特徴は、なんと言ってもそのシンプルさ。
本試験で頻出の要点にしぼり、基礎知識を確実に身に着けていくスタイルが取られています。
詳しくみてみましょう。
法令科目全体を100項目で網羅!
『ケータイ行政書士』テキストは、基礎法学、憲法、行政法、民法、会社法の全範囲を100テーマに分け、それぞれを見開き2ページでまとめてあります。
つまり、行政書士試験の法令科目全体をわずか200ページで勉強できるということです。
これってなかなか斬新ですよね。
左頁は必須知識まとめ、右頁は過去問チェック
100個あるテーマはすべて見開き完結型。
左ページに必須知識が箇条書きでまとめられており、右ページで問題を解く形になっています。
テキストには、左ページを5分で覚え、右ページを2分で解くようにと書かれています。
答え合わせを含めても、1テーマにつき10分程度で学習可能ということですね。
これはかなりテンポの良い学習ができそうです。
付属の赤シートをうまく使ってキーワードを暗記
各テーマの必須知識欄は、傍点や太字によって重要部分が強調されています。
とくに重要なキーワードは赤字となっており、付属の赤シートで隠せる仕様。
知識定着のため、細かな配慮がなされています。
『ケータイ行政書士 公式ガイド』の特色
『ケータイ行政書士 公式ガイド』は、上記テキストの箇条書き暗記文を詳しく解説したもの。
2冊を併用することで、必須知識を深く掘り下げながら習得していけるようになっています。
その特徴を詳しくみてみましょう。
『ケータイ行政書士』の100テーマ、必須知識に完全対応
『ケータイ行政書士 公式ガイド』は、『ケータイ行政書士』テキストの内容に完全対応しています。
テキストの方では、各テーマの左ページに箇条書きで要点が出ているだけですが、『公式ガイド』ではその一つ一つを詳しく解説しているというわけです。
説明はどれもわかりやすく、本試験の分析に基づいています。
条文、判例の知識が身につくようになっており、過去の出題情報も記載されています。
辞書のように使える参考書
『公式ガイド』は法令科目全体を網羅しており、各要点を詳しく解説しているため、辞書や百科事典のようだと感じます。
巻末には語句索引もあり、勉強中にわからないことがあったときには、該当箇所にすばやくアクセス可能。
ちなみに『公式ガイド』は、『ケータイ行政書士』シリーズで唯一、上質紙を使用。
辞書の同様、薄くてかつ裏が透けない紙質のため、全600ページながら厚み2cmほどというコンパクトさを実現できています。
辞書で有名な三省堂さんらしい計らいですね^^
この2冊の効果的な使い方は?
『ケータイ行政書士』シリーズのテキスト2冊は、他のテキストのように体系的に学んでいくスタイルではありません。
テキストで各テーマの重要事項を暗記&アウトプットし、『公式ガイド』で知識を深めるというコンセプトです。
あくまでミニマムな知識で合格することを目指すため、短期決戦の方や学習時間が限られた方に向いているでしょう。
1年かけてじっくり学習を進めていく方であれば、1冊ものの基本テキストや科目別の詳しい参考書を読む方が理解が深まると思います。
とはいえ、そのような方であっても、知識の整理として『ケータイ行政書士』テキストを使ったり、疑問が生じたときに辞書的に『公式ガイド』を使うなどの方法は効果的かもしれません。
まとめ
『ケータイ行政書士』シリーズのテキストと『公式ガイド』は、他の教材にはない個性を持っています。
うまく取り入れることで学習効率が高められ、頼れる1冊となってくれそうです。