「合格のLEC」から、『出る順行政書士 基本問題集』が出版されました。
これまでLECの問題集と言えば『ウォーク問 過去問題集』でしたが、今年からそれに『基本問題集』が加わったことになります。
この記事では、本書の特徴をくわしくレビューし、効果的な使い方について考えます。
目次
『出る順行政書士 基本問題集』の特色
『出る順行政書士 基本問題集』は、大手資格予備校のLECが発行した問題集です。
シリーズの『合格基本書』に準拠した問題集で、基礎知識の定着を図ることができます。
それでは本書の特色を紹介していきましょう。
200問の「過去問+オリジナル問題」で基礎力アップ
本書は、基礎力を高めるための200問が掲載されています。
文章理解を除けば、試験科目はすべて網羅しています。
出題はすべて5肢択一式問題で、記述式問題等は含まれていません。
オリジナル問題は200問中31問となっています。
過去問が多くを占めますが、『ウォーク問 過去問題集』との重複は心配ないでしょう。
というのも、『ウォーク問』は過去10年間の過去問を取り上げていますが、本書はそれ以前の良問も掲載されているからです。
2008年以前の過去問は、200問中87問。
『ウォーク問』と併せて導入する価値は十分にあると思います。
基本的な機能性をしっかり備えている
本書は基本問題集としての以下の機能性を押さえています。
- 『合格基本書』該当ページの記載
- 重要度・難易度の表示
- 正否チェック欄(3回分)
ていねいな解説
本書の一番の特色は、一問一問に付いている詳しい解説でしょう。
各肢の解説はとてもていねいで、誤りの肢だけでなく正しい肢にも詳しい解説が付いています
解説中には根拠となる条文・判例がしっかりと記載されているため、六法や判例集で発展的に学習しやすくなっています。
また、肢ごとの解説だけでなく、情報を整理した表やワンポイントアドバイスが適宜挿入されています。
これだけくわしい解説があると、独学者には助かると思います。
目隠しシートが付属する
各問題は見開きで、左ページが問題、右ページが解説となっています。
問題を解く際に解説部分を隠せるよう、「目隠しシート」が付属しています。
『出る順行政書士 基本問題集』の効果的な使い方
本書によると、『合格基本書』と『基本問題集』を使って基礎力を身に付け、その後『ウォーク問』や『記述式問題集』に進むという流れが推奨されています。
私もその流れは効果的だと思います。
本書は比較的易しく、問題数も絞られているので、本試験レベルへのステップアップに最適と言えるでしょう。
学習初期はインプットに偏りがちですが、本書を併用することにより、アウトプットを同時並行で行なうことをおすすめします。
本書には解説文で条文や判例がていねいに参照されているので、可能な限り六法や判例集を開くようにするとさらに効果的ではないでしょうか。
まとめ
『出る順行政書士 基本問題集』は、基礎を固めるために2019年からシリーズに加わった問題集です。
学習初期から活用することで、応用レベルへの良い橋渡しとなってくれるでしょう。