以前に、行政書士試験には逆算力が必要だという内容の記事を投稿しました。
今日は、その続編です。
今回は「逆算で戦略を立てる」という考え方を発展させて、「次のステップで役立つ資料を作る勉強法」についてお伝えしたいと思います。
前回記事のおさらいをしてから、今回の内容に入っていきましょう。
逆算して戦略を立てると、”今”に集中できる
まずは前記事のおさらいです。
前記事の要点は、
- 試験日と合格基準が定められているので、それに合わせて逆算する必要がある
- 逆算して戦略を立てておけば、先々を心配することなく”今”に集中できる
というものでした。
逆算して戦略を立てていないと、特定の科目に時間を掛けすぎてしまったり、アウトプットの時間がなくなってしまったりします。
一方、逆算しておけば、「先のことはしっかり考えてあるから大丈夫。今はこれを確実に終わらせよう!」と考えることができますよね。
では、この内容をふまえて一歩前進します。
次のステップで役立つ資料を作ることを意識する
逆算で戦略を立てて学習を始めたら、常に意識したいことがあります。
それは、「次のステップで役立つ資料を作ること」です。
立てた戦略にしたがって、確実に知識を発展させていくために、この意識が大切になります。
たとえば、インプットのために初めて基本書を読んでいるとします。
このとき、ただ漠然と読むのではなく、理解しにくかった項目を記録しておくことができます。
こうしておけば、次のステップでその資料を元にして効率良く理解を深めていくことができるでしょう。
同じように、問題集を解く場合にも、ただ漠然と解くのではなく、
- どの問題を間違えたのか
- 各肢をどのように判定したか
といった情報を記録しておくことができます。
過去問を解く場合には、それに加えて、
- 各科目の正解数、得点
- 間違えた問題の単元リスト
などを記録しておくと後で役立ちます。
問題集や過去問を2周目に解く際にも同じように記録し、2回連続で間違えた問題がわかるようにしておくと良いでしょう。
このような意識を持つと、学習初期には知識を無理に覚えようとしなくても良いことに気付きます。
初期に求められるのは記憶よりも、後々役立つ資料を作り、自分が理解できている(あるいはできていない)範囲を明確にしていくことです。
資料作りの最集目的は、直前チェックノートを作ること
学習が進んでくると、学習記録の資料も充実してきます。
どの科目や単元を苦手にしているのか、見えてくるでしょう。
過去に何度も間違えた問題のリストを元に、苦手分野を潰していくことができます。
記述式問題に取り組むなかで、なかなか身につかないフレーズをリストアップしていくこともできます。
情報の一元化をしてあるなら、「ここは忘れがち」「重要だから要復習」と思ったところに徐々にマーカーでチェックを入れていくことができます。
本試験の直前期には、このようにして作り上げてきた資料をもとに総復習を行ないます。
この段階にきて初めて、「集中的に記憶する」という作業に入るわけです。
記憶すべき知識は初期に比べてかなり削ぎ落とされていることでしょう。
そして資料作りの集大成として、試験当日に使う「直前チェックノート」を作っていくことができます。
すでに覚えていることは削ぎ落とし、直前に確認したいことだけを集約した自分だけのチェックノートです。
これまでずっとやってきた資料作りは、すべてここに繋がります。
つまりこれは、知識の集約化です。
多くの試験科目の膨大な情報を、いかに削ぎ落として集約化できるかが、試験突破のカギなのです。
まとめ
せっかく勉強するのですから、次のステップで役立つ資料を作ることを意識しましょう。
コツコツ作った資料があとで役立ち、集大成として「直前チェックノート」が完成します。
地道な資料作りも、合格のための逆算力の1つなのです。