【率直レビュー】フォーサイト行政書士講座が私には合わなかった理由

私は行政書士試験の勉強を始めた当初、フォーサイトの行政書士講座を使いました。
といっても正規の値段で買うと高いので、1年落ち（2016年度版）のものを中古で安く購入したわけですが。

フォーサイトを選んだ動機は、初学者である自分には動画でのくわしい解説が必要なのではないかということ。
さらにネットで検索してみると良いレビューも多かったので、これだけで合格できそうだと思ったからです。

ちなみに購入したのは、「バリューセット２　DVDコース」というもの。
これには以下の３つが含まれており、すべてに解説DVDが付属します。

定価は11万円以上。
他社の通信講座や通学に比べれば安いのかも知れませんが、貧乏人にはなかなか手が出ない値段です。

この記事では、フォーサイト行政書士講座の率直なレビューを、上記３講座に分けてご紹介したいと思います。

基礎講座

テキストはオールカラーです。文字も大きく図表も多い印象。
DVDの解説は、福澤先生という専任講師がテキストに沿って解説してくれるというもの。
まったく法律を勉強したことのない人にとって、映像で教えてもらえるのは安心感があります。

テキストがオールカラーなのはいいのですが、色の使い方に無駄が多い気がします。
不必要に多くの色を使われると、テキストがゴチャゴチャして重要なところがぼやけてしまうんですね。
色を使うなら、意味のある使い方をしてほしいと思いました。

またDVDの説明は、やや冗長な印象でした。
半分ぐらいはテキストの朗読であり、付け加える説明は聞かなくても分かるようなものが多く。
逆に説明が必要だと感じる箇所はスルーされている気がしました。

とはいえ動画は印象に残りやすいため、いくつかの説明に関しては後々勉強するたび思い出すことがありました。

基本テキストに沿って過去問を並べ替えた問題集を使います。
私はほとんど使いませんでしたが、各問題にテキストの対応ページが示されているので、あわせて使えば効果を発揮するでしょう。

また問題集にも解説DVDが付いているため、解説を読んでも理解できない場合に良いと思います。

私はすぐに見切りを付けてしまったので、過去問講座はほとんど使っていませんが、問題集は各分野を網羅的に取り上げていると思います。

DVDは少し見ましたが、すべてを観ると時間がかかるので、どうしてもわからないところだけ観れば良いのかなという印象でした。

じつはこの直前対策講座だけは使えるのではないかと思い、売らずにとっておき、使ってみました。

直前対策講座には以下の３つが含まれています。

「択一対策編」は、いわゆる「肢別問題集」とその解説DVDです。
基礎固めとして使うことができます。

「記述問題対策編」は、記述の予想問題が数多く載せられています。
多くの問題を解くことで記述式に慣れることができそうです。

「一般知識対策編」は問題集ではなく、ほとんど基礎講座編のテキストの焼き直しといった形。
ただし、その年の試験委員の傾向をふまえた問題予想がされています。

「択一対策編」と「記述問題対策編」は問題数が多くて良いのですが、問題集のに載っている解説は少なめ。
一方DVDの解説は冗長で、もどかしく感じました。
直前対策というよりは基礎固めに使った方が良いかもしれません。

「一般知識対策編」のテキストはかなりの部分が基礎講座のテキストと同内容であったため、不要だと思いました。

私にはフォーサイトは合いませんでしたが、フォーサイトが役立つ人も多いと思います。

やはり法律初学者で不安を感じている方なら、動画の解説があるのは安心でしょう。
福澤先生は穏やかな人柄で、ストレスなく講義を受けることができます。
ただしDVDは合計で40枚ほどにのぼり、観るのにかなりの時間を要します。

以上をふまえて、フォーサイト行政書士講座は以下のような方におすすめします。

ちなみに私は中古で購入したので、「eラーニング」というネット学習システムや無料質問サービスなどを利用できませんでした。
正規に受講する場合、それらもメリットになるでしょう。

最適な勉強方法は人によってさまざまです。

フォーサイトは私には合いませんでしたが、フォーサイトを使って合格した人はもちろん大勢います。
それに、私にとってもフォーサイトでの学習は決して無駄ではなかったと思います。

※私が使用したのは2016年度版でしたが、その後多くのアップデートがなされていると思います。
詳細は公式HPをご参照ください。