「行政書士って、どんな仕事?」
「行政書士って、やりがいがある仕事なの?」
そんなふうに思ったこと、ありませんか?
現役の女性行政書士が書いた『行政書士の花道』を読むと、この職業についてとてもよくわかります。
受験生にも、開業を目指す人にも夢を与えてくれるこの本を、ご紹介いたします。
目次
『行政書士の花道』は、どんな本?
『行政書士の花道』は、2005年に出版された澤田尚美さんの小説。
著者は現役行政書士であり、自らの体験をもとに、行政書士の仕事を小説という形で伝えています。
この本の特徴を、詳しく見ていきましょう。
行政書士の実務がわかる6つの物語
この小説は、1話完結型の物語が6つ収められています。
各章で行政書士の実務を1つずつ扱っており、ストーリーのなかで実務の内容を知ることができるようになっています。
具体的には、
- 建設業許可申請
- 外国人在留資格審査申請
- 公正証書遺言の作成
- 風俗営業許可申請
- 離婚に関する公正証書の作成
- 技術系補助金の申請
という6つの実務が扱われており、行政書士の代表的な仕事が選ばれていると思います。
物語を読んでいくと、「行政書士って、こんなことをしてるんだ!」という発見がたくさんあります。
実務に関する具体的な知識の紹介も
この本はただの小説ではなく、実務知識が紹介されているのが特徴です。
たとえば第1話では、建設業許可申請に必要な書類のリストが挙げられており、主人公がどのようにそれらの書類を作成していくかが示されています。
各章末には、その話で扱った業務に関するコラムがあり、実務知識が身につく工夫も。
民事法務について扱った第5話のコラムでは、行政書士と弁護士法の関係(いわゆる業際問題)も扱われており、現実を伝えようという意思を感じます。
この本は2005年の発行ですから、実務に関する情報は古くなっているものもありますが、行政書士の仕事についておおまかに知るには最適だと思います。
巻末には、行政書士開業Q&Aコーナー
巻末には、行政書士として開業したい人に役立つ質問コーナーが。
質問は全部で9つで、
- 業務は1つに絞った方が良い?広く扱った方が良い?
- 開業資金はどれくらい用意した方が良い?
- 自宅事務所でも大丈夫?
- 社労士や宅建士など、別の資格も取ったほうが良い?
などなど、かなり実践的な内容についてリアルに答えてくれています。
「行政書士を目指す人に読んでほしい!」という著者の思いが伝わってきますね。
この本を読むと、「行政書士になりたい!」と思える
この本を読み終わると、行政書士って素敵な仕事なんだな、と感じます。
主人公は、さまざまな障害を乗り越えながら、一つ一つの依頼を達成していくんですね。
その中で、多くの人と出会い、ともに泣いたり喜んだり。
もちろん、現実はそのような感動ばかりではないと思いますが、行政書士ってこんなに人の役に立てるんだ!という喜びを垣間見ることができた気がします。
まとめ
『行政書士の花道』は、主人公が行政書士として奮闘する物語ですが、実務知識も数多く伝えてくれています。
開業する人への現実的なアドバイスも多く載せられており、行政書士を志すすべての人におすすめです。