行政書士試験に興味を持ったとして、まず何から手を付けたら良いか、迷いますよね。
私は最初から行政書士試験のテキストを読み始めるのではなく、法学(法律学)の入門書を読むことをおすすめしたいと思います。
絶対に必要というわけではありませんが、読んでおくと良いと思う理由をお伝えしたいと思います。
行政書士試験の試験科目は、法律全体のごく一部
行政書士試験を受ける人は、法学部出身者をのぞけば法律は初めてという人が多いと思います。
私も工学部出身でこれまで理系一筋だったので、法律はまったくの初心者。
そうすると、法律とは?憲法とは?六法とは?・・・などの初歩的なことも正確にわからなかったりしますよね。
もちろん行政書士試験のテキストには、そういう情報も多少は書かれています。
でもじつは、行政書士試験の試験科目は膨大な法律の一部に過ぎないんです。
たとえば六法全書の「六法」とはもともと、憲法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法という6つの基本的な法律のことを言います。
でも行政書士試験で勉強するのはそのなかで憲法・民法・商法の3つだけなんですね。
その代わりに行政書士試験では、行政法という行政に関連する法律群が試験範囲になっています。
行政法も、基本6法に入っていなくとも重要な法律なんですけどね。
そのようなわけで、行政書士試験のテキストでは法律全体についての説明は簡潔で、試験科目の解説がほとんどを占めています。
ですから法律はまったくの初めてというかたであれば、「法律の全体像は?」とか「法律って私たちの生活にどう関係しているの?」といった基本的なことを知っておくと、本格的な学習にスムーズに入っていけるのではないかと思います。
法律の初歩をわかりやすく解説した本を読んでみよう
そこでおすすめしたいのが、法学(または法律学)の入門書です。
法学部に入った生徒が最初に読むような簡単でわかりやすい本が出ています。
私が読んだのは、図書館で見つけたこの本でした。
はじめての法律学 — HとJの物語 第5版 (有斐閣アルマ > Basic)
この本は、主人公である大学生の男女のライフストーリーを軸に、憲法・民法・刑法などの法律の世界を解説しています。
人生のさまざまな局面で法律がどのように関わってくるのかがわかるため、初学者にうってつけです。
またこの本では、そもそも法律が必要な理由や法律的な物事の考え方も自然に身に付くようにかかれています。
この本に出てくる刑法は行政書士試験の試験科目ではありませんが、基礎知識として知っておくと広い視野で学習を進めることができるでしょう。
また、行政書士試験には基礎法学という科目があるので、裁判に関する知識などが生きてきます。
Amazon等で「法学 入門」「法律学 入門」などと検索すると他にも多くの書籍が出ているので、面白そうなものを読んでみると良いでしょう。
以下の本も、法律の基本がかなりわかりやすく書かれいるのでおすすめです。
まとめ
何かを初めて学ぶときは、なるべく広いところから始めて徐々に狭く深く勉強していくと理解しやすいもの。
法律を学ぶのが初めてであれば、法学(法律学)の入門書を読んでみるのはおすすめです。
行政書士試験範囲外の内容も、のちのち役立つかもしれません。
はじめての法律学 — HとJの物語 第5版 (有斐閣アルマ > Basic)