本試験が近づいてくると、各予備校が模試を実施します。
予備校の受講生であれば模試を受けることになると思いますが、独学の場合はどうでしょうか?
「模試だけは予備校で受ける」という人も多いと思います。
この記事では、行政書士試験において、予備校の模試を受けるべきか、それとも市販模試で対応できるかを考えてみます。
模試を受ける目的
まず、模試を受ける目的について考えておきましょう。
各予備校が実施する模試には、以下の目的があると考えます。
- 自分の実力、弱点を把握する
- 今年出そうな問題(と、予備校が予想するもの)に触れる
- 時間配分を習得する
- 場馴れする
これらの目的をふまえて、予備校の模試を受けるべきか、市販模試でも良いかを考えていきましょう。
予備校の模試を受けるメリット・デメリット
予備校で模試を受けると、上記の目的すべてを十分に達成できるでしょう。
予備校の模試は、講師が過去問をよく分析して作成したものですから、良い問題が厳選されていることと思います。
本試験に近いレベルが再現されているため、自己分析に役立ち、実力アップを図ることができるでしょう。
また、本試験の予想問題としての精度も高いかもしれません。(検証できていませんが。)
問題の解説講義を受けられるのも、予備校ならではの魅力ですね。
また、本番の予行練習としての役割も、予備校であれば十分に果たせるでしょう。
とくに受験慣れしていない方は、試験会場に行って受験するという練習をしておくと、本番で実力を発揮しやすいと思います。
一方、予備校の模試のデメリットは、費用と時間です。
大手予備校の模試は、1回あたり3,000円~4,000円。決して安くありません。
とくに複数回受けるとなると、金銭的負担が大きくなってきそうです。
また、予備校が近くにない場合には、行き帰りの時間がかかります。
都会に住んでいる人は良いですが、私のような田舎ものは、予備校に行くのに1時間以上かかりますので^^;
模試を自宅受験することもできますが、その場合には「場馴れする」という目的は果たせません。
以上を総合すると、「予備校の模試は質が高いので、金銭的また時間的余裕があれば受けた方が良い」ということになりそうです。
ちなみに、予備校で模試を受けておくと、生徒ではなくても予備校主催の合格祝賀会に参加できる特典が付くところもあります。
「合格後にぜひ祝賀会に出たい!」という方は、ぜひ予備校の模試を受験しておきましょう!
市販模試でも大丈夫?
なかには、「予備校で模試を受ける余裕はないから、市販模試で済ませたい」という方もいるでしょう。
私もそうでした。なるべく費用をかけずに合格したかったですし、短期決戦のため時間的余裕もなかったからです。
そこで私は、市販模試を買って解くことにしました。
使用したのは以下の3冊です。
どの市販模試も、3回分の問題と解説が入っており、かなり安上がりです。
しかし独学者として心配になるのは、「市販模試でも、本試験のレベルは再現できているの?」ということでしょう。
安いので、問題の質が低く、模試としての役割を果たさないのではないかと感じるわけです。
この点、私が3冊を解いて達した結論としては、「市販模試でも大丈夫」です。
問題レベルは、本試験に近いものだったと思います。
使った3冊は、どれも良い問題でした。
もちろんそれぞれに特徴はあります。
『合格革命』は難しめかなと感じました。
LECのものも、難易度にバラツキがあった印象。
TACのものが最も標準的な問題が多かったように感じます。
(あくまで個人的感想です。)
3冊で合計9回分、多くの問題を解くことで、模試の目的を果たせたのではないかと思います。
予想問題が的中したかは検証していませんが、これだけたくさん問題を解いたので、ほとんどのテーマを網羅していたことでしょう。
ただし、「場馴れする」という目的だけは、市販模試では限界がありますね。
図書館の自習室で、本番のような気持ちで解くようにはしましたが。
やはり余裕があれば、1回は予備校の模試を受けたかったなぁ、というのが本音です^^;
2020年8月16日追記:
市販の模試は予備校が過去に模試や答練で出した問題の使い回し、という指摘がありますが、その通りだと思います。
そのことは、市販の模試の解説ページに正答率が表示されていることからわかります。
過去に出題した実績があるからこそ、正答率が出せるのです。
ですから予想問題の的中を期待するのであれば、予備校の模試を受ける方が確率は高いかもしれません。
まとめ
模試には、実力アップの目的と、予行練習の目的があります。
予備校実施の模試は、問題の質も高く、場馴れするのにも役立つでしょう。
市販模試でも対応できますが、余裕があれば1度は会場受験することをおすすめします。