行政書士試験は、働きながら、限られた時間のなか挑戦する方が多いですよね。
そんななか合格するためには、正しい戦略や学習法が不可欠です。
そして、具体的な勉強法を決めるいくうえでは、常に「コスパ」を意識していることが大切だと思います。
この記事では、資格学習におけるコスパの意味や、どうすればコスパの良い勉強ができるかについて考えていきましょう。
目次
資格学習における「コスパ」とは
そもそも「コスパ」とは、コスト・パフォーマンス(費用対効果)のこと。
つぎ込んだ金銭に対して、どれほどの効果があるのかを表わす言葉ですね。
でも資格学習における「コスパ」は、お金よりも、使った時間や労力に対してどれほどの効果があるかが重要でしょう。
(もちろん、安く資格が取れれば、それはそれで嬉しいですが。)
つまり、私の言う「コスパ」は、正確に言えば「時間対効果」や「労力対効果」のことです。
意味がわかりやすいので、「コスパ」という言葉を使います。
なぜコスパの良い学習が大切なのか
では、資格学習において、なぜコスパへの意識が大切なのでしょうか。
それは、意識していないと、コスパの悪い学習に陥りがちだからです。
かけた時間・労力のわりに、実力が伸びない勉強法のことですね。
たとえば基本テキストを使ってインプットをする場合、「ひたすらノートに丸写しにする」という勉強法のコスパはどうでしょうか?
時間・労力をかけてはいますが、ただの丸写しではなかなか身にならないでしょう。
勉強に使える時間や労力は限られているので、もっと効率よく知識を身につける必要がありますね。
改善策としては、一例ですが、
- 1回目は、全体像をつかむために、細かいところを気にせずざっと読みとおす
- 2回目は、対応する基礎問題を解きながら、じっくり読む
- 3回目は、理解できていないところを中心に読む
などと工夫すれば、効率よく実力をつけられるでしょう。
もちろん、インプットのときだけではなく、すべての学習に対してコスパを意識しておく必要があります。
どうすればコスパの良い学習ができる?
勉強法が適切かどうかは、どうすれば見きわめられるでしょうか?
考慮すべきポイントを挙げてみます。
目的は明確か
まず大切なのは、どんな勉強法を行なうにしても、目的をハッキリさせておくことです。
先ほどの例について考えてみましょう。
「テキストを丸写しする」という勉強法には、目的意識があまり感じられません。
(しいて挙げれば、学習内容に慣れることが目的?)
一方、改善策の方はそれぞれ、
- 1回目・・・全体像をつかむ
- 2回目・・・実際に問題を解いて知識を強める
- 3回目・・・弱点を強化する
という目的があります。
このように、目的を意識した学習を選択していくと良いでしょう。
時期は適切か
コスパが良い勉強法は、時期によっても異なります。
たとえば、「テキストを最初から最後までじっくり読む」という勉強は、学習初期には適切ですが、直前期に行なうのはコスパが悪いですよね。
直前期であれば、過去問、模試などでアウトプットを繰り返すのが大切です。
テキストは、克服したい弱点部分だけを読み直すのが良いでしょう。
どの時期にどんな勉強をするか。
残り日数によって、コスパの良い勉強法は変わってくるはずです。
科目のバランスは取れているか
行政書士試験は科目が多いので、全体のバランスも意識しておきたいところです。
たとえば、法令科目ばかり勉強して、一般知識にほとんど手を付けない人もいます。
でも、一般知識が基準点に満たなければ合格できないのですから、これではコスパが悪いですね。
そうかといって、一般知識ばかりを勉強するのも危険です。
予期できない出題も多いので、深追いしすぎないのが良いでしょう。
同じことは、法令科目のなかでも生じます。
行政法、民法、憲法、商法のバランスをよく考えましょう。
自分の得意科目・苦手科目を見きわめ、勉強のバランスを決めていくようにしたいですね。
自分の実力を俯瞰する力が必要です。
目的が明確なら、コスパが悪そうでも問題ない
ここまで、コスパの良い勉強法について考えてきましたが、最後に1つ注意点です。
適切な勉強法を選んでも、コスパが悪く感じることがあります。
でも、目的がハッキリしていれば問題ないので、心配はいりません。
たとえば、テキスト(あるいはノート)を使って情報の一元化をする作業、かなり面倒ですよね。
時間も労力もかかります。
でも、苦労して自分の手でまとめることで、知識の整理につながります。
作り上げたオリジナルテキスト(ノート)は、本試験まで使える財産にもなります。
コスパは大切ですが、短期的ではなく、長い目で見る必要があるということですね。
まとめ
資格学習には、効率の良い学習が不可欠です。
漫然と勉強するのではなく、1つ1つの勉強に目的意識をもつようにしましょう。
ただし、長い目で見れば効果の高い勉強法も、短期的に見るとコスパが悪く見えることがあります。
全体を俯瞰して、バランスよく考えるようにしていきましょう。